多くの女性が憧れるココ・シャネルが創業したハイブランドCHANEL(シャネル)。日本ではバブル期に爆発的に人気を集めましたが、その後人気は落ち着いていました。しかし近年になって人気が再燃しており、中古市場でも流通量が増えています。
ここではシャネルのブランドとしての特徴や、人気モデルの買取相場、業者が見ている査定ポイントなどについて解説します。
ブランドとしての「シャネル」 3つの特徴
まずはシャネルがブランドとしてどのような特徴を持っているのかを知っておきましょう。それがシャネルの買取相場を理解するためにも役立つはずです。
時代を作るブランド
シャネルは1910年のパリで創業されたブランドで、これまで多くの時代を作ってきました。例えばかつてシャネルはジャージー素材の女性向けスーツを作りましたが、これは当時第一次世界大戦で働きに出る女性が増え、それまでの動きにくい女性服から女性たちを解放するという意味が込められていました。
またそれまで高級アクセサリーといえば貴金属が主流でしたが、シャネルはチープさをあえて取り入れた卑金属でアクセサリーを作り、一世を風靡しました。
こうした既成の概念を突き崩すシャネルのアイテムは各時代で大流行してきたため、当時のシャネルのバッグや財布を見るだけでも、その時代を思い出すことができるほどです。
ルイ・ヴィトンに次ぐ第2位の人気
日本で圧倒的な人気を誇るハイブランドといえばルイ・ヴィトンですが、その次に人気のハイブランドがシャネルです。前述したように、特にバブル期の人気は凄まじく、シャネルを愛好する人を示すシャネラーという造語が生まれるほどでした。
バブル崩壊後は人気が下火になったものの、近年になって90年代ファッションがリバイバルしたことを受け、2010年以降あたりから人気が再燃しています。そのためバブル崩壊後から2000年代に一度シャネルを売ろうとしたものの、買取価格が安すぎて諦めた人でも、もしかすると今売りに出せば当時以上の価格になる可能性もあるのです。
ヴィンテージシャネルが人気上昇中
実際80〜90年代のシャネルブームの際にリリースされていたシャネルはヴィンテージシャネルと呼ばれ、近年人気が急上昇しています。人気の要因としてはデザインが今の時代の気分に合致していることと、製造年が新しいシャネルに比べるとヴィンテージシャネルの方が中古販売価格が安くなる傾向にあるからです。
確かに販売価格が安いということは、買取価格も安くなってしまうということです。しかしそれでも今の人気に合わせて売りに出せば、ブームでない時よりも高く売れることも確かです。したがってヴィンテージシャネルを持て余している人にとって、今が売り時だと言えるでしょう。
シャネルのバッグ・財布などの買取相場
人気が再燃しており、買取価格も上昇傾向にあるシャネルのバッグや財布ですが、それではどれくらいの買取相場になっているのでしょうか。
片付け大学ではブランド品買取ショップの元店長に取材を行い、シャネルの人気モデルの買取相場を、2019年1月現在の相場感も加味したうえで計算してもらいました。
モデル名 | 買取相場(上限価格) |
---|---|
マトラッセ(ブラック、幅25cm、ダブルチェーン、ダブルフラップ、ゴールド金具、キャビアスキン) | 〜28万円前後 |
カンボンライン ラージトート(ブラック×ホワイト) | 〜16万円前後 |
コココクーン トートバッグMM(ブラック、シルバー金具) | 〜10万円前後 |
マトラッセ ラウンドファスナー長財布(ブラック、ラムスキン、ゴールド金具) | 〜7万円前後 |
カンボンライン チェーンウォレット(ブラック×ブラック) | 〜14万円前後 |
※2019年1月現在
シャネルのバッグは仕様が多種多様で、同じマトラッセ(いわゆるチェーンバッグ)でもバッグの色、サイズ、素材、金具の色、蓋の開閉形式、チェーンの本数など様々です。
しかしこうした仕様の違いでもある程度は買取価格に差が出るものの、シャネルの場合は0〜2万円程度までの差で止まる傾向にあります。買取業者側はそれよりも他の部分を見て、買取価格を決めています。次はそれについて見ていきましょう。
シャネルの買取査定がココを見られる!
ハイブランド品の査定ポイントは3つ
買取業者がシャネルを含むハイブランド品を買取査定する際に、チェックする主なポイントは「真贋」「状態」「モデル・人気」の3点です。これらのうち、シャネルに特有な査定ポイントがあるのは付属品です。以下ではこの点について解説しておきましょう。
なお他のハイブランドと共通する査定ポイントについては売りたい人は要チェック!ブランドバッグ・財布の買取査定ポイントで紹介しているので、こちらを参照してください。
シャネルに特有な項目
ギャランティカードの有無
シャネルのバッグや財布には一点一点、ギャランティーカードが付いています。しかもこのギャランティカードにも本物と偽物があります。カードにはアイテムのシリアルナンバーが印字されていますが、ここ最近製造されたものに関してはブラックライトを当てると、シリアルナンバーの一番左の数字と対応する行の文字が光るように作られています。
もし最近製造されたものにも関わらず、光らなければ偽物ということになり、偽物のギャランティカードがついているアイテムも偽物の可能性が高いということになります(古いカードは光らない)。こうした真贋の判断要素になるため、ギャランティカードがなければ買取不可と判断する買取業者もあるほどです。
また買取不可まではいかずとも、査定額が数千円〜1万円ほど減額される可能性はあります。そのため売りに出す際はきっちり用意しておきましょう。
シリアルナンバーシールの有無
ギャランティカードと同様に、シャネルのバッグや財布には一つずつシリアルナンバーを印字したシールがついています。ギャランティカードとシールの番号は完全に一致するように作られているので、一致していない場合は偽物か、別のアイテムのギャランティカードということになります。もし前者であれば買取不可、後者であればギャランティカード分だけ減額される可能性があります。
またこのシールもブラックライトを当てると光るように作られているので、真贋の判断要素となっています。そのためギャランティカードと同じく、シールがない場合は買取不可とされたり、減額の対象になったりします(古いシャネルにはない場合もある)。
そのため購入後はシールを剥がすべきではないのですが、すでに剥がしてしまっている場合は査定時に「間違って剥がしてしまった」と伝えるようにしましょう。その情報を査定にどう反映させるかは業者次第ですが、少なくとも考慮はしてもらえるはずです。
シャネルのバッグ・財布などの人気ライン・素材
ルイ・ヴィトンを売る前に知っておきたいこと!買取相場や高く売る方法などを徹底解説でも解説していますが、ハイブランド品で人気を集めるのは、一目見てそのブランドだとわかるほど定番化しているラインやモデルです。そこで、以下では買取価格が高くなりやすいシャネルの2つの定番ラインと1つの定番素材を紹介します。
マトラッセ
マトラッセは上質なカーフレザーをキルティングしたデザインが特徴で、シャネルの代表的なラインとなっています。チェーンバッグ以外にもトートバッグや財布など、様々なアイテムに採用されています。
シャネルのアイテムの中でも非常に人気が高いため、他のラインのよく似たアイテムよりも値崩れしにくい傾向にあります。
カンボンライン
カンボンラインはシャネル発祥の地、パリのカンボン通りの名前を持つラインです。カーフレザーにキルティングを施した上から、大胆なシャネルのロゴマークがあしらわれているデザインが特徴で、バッグにしても財布にしても一目で見てシャネルだということわかるようになっています。
そのためマトラッセに負けず劣らず根強い人気を誇っており、値崩れしにくいラインの一つと言えます。
キャビアスキン
シャネルのキャビアスキンは、牛革にエンボス加工を施すことで素材を引き締めて丈夫にするとともに、キャビアのような模様のおかげで傷を目立ちにくくしたレザーです。このレザーもマトラッセやカンボンラインに負けないほどシャネルを代表する素材となっています。
キャビアスキンは丈夫さと傷の目立ちにくさを備えているため、多少傷があっても気にせず使う人も多く、中古ブランド品の販売店でも「この程度の傷なら目立たないから気にしない」と言って買っていく人も少なくありません。
キャビアスキンは人気という面でも買取価格が値崩れしにくい傾向がありますが、そうした面でも値崩れしにくい素材です。
シャネルをできるだけ高く売るには?
前述したように、シャネルのバッグや財布などの買取価格は状態と人気・モデルによって大きく変動します。そのため中古のシャネルの買取価格は、実際に査定してみないとわからないというのが実情です。
しかし買取価格が明確にわからなくとも、手元にある品物の買取価格ができるだけ高くなるよう工夫することは可能です。
シャネルに特有な方法というわけではありませんが、例えば使用したり保管したりする際は、バッグや財布ができるだけ劣化しないように気を遣ったり、売る前にできるかぎりのメンテナンスをしておいたりするだけでも、買取価格は変わってきます。また相見積もりをとって、一番高く査定してくれたところに売るという方法も有効です。
これらの方法については、知らなきゃ損する!ブランドバッグ・財布を高く売る3つの方法で詳しく解説しているので、こちらを参考にしてください。
まとめ
シャネルは時代に合わせた物作りをしてきたため、定番デザインの多い類・ヴィトンやエルメスよりも、時代の流行に左右されやすい傾向にあります。だからこそ、近年のシャネルブームによって中古の買取相場を大きく変動したのです。
しかしこのブームもいつまでも続くわけではありません。ファッションのブームは長くても10年ほどで変わります。そのため2010年ごろから始まった今のブームも、あと1〜2年で落ち着いていくという見方が優勢です。もしシャネルを売ろうと考えているのなら、なるだけ早い方がいいでしょう。
また、業者によっては他の業者より高く買い取ってくれるところもあります。リサイクルページではブランド品の取り扱いがある業者に、一括で見積もりを出すことができるようになっています。もう使わないシャネルのバッグや財布などがある人はぜひ活用してみてください。
なお、この他に家電などもまとめて売りたいと考えている人は、【買取まとめ】リサイクルショップで買い取ってもらう方法を参照してください。