引越しなどをきっかけに今使っているテレビをリサイクルショップなどの買取に出して、新しいテレビに買い替える人も多いのではないでしょうか。
しかしリサイクルショップなどの業者は買い取ったテレビを別のお客さんに中古として販売するわけですから、どんなテレビでも買い取ってくれるというわけではありません。また買取価格もメーカーや商品、状態などによって大きく変動します。
ここでは一般的なリサイクルショップのテレビの買取基準と、2018年11月現在の買取相場を紹介したあと、どうすればなるべく高く売れるのかについても解説します。
買い取ってもらえるテレビ、買い取ってもらえないテレビ
チェックポイント | 買取OK | 買取不可 |
---|---|---|
故障は? | ない | ある |
目立つ傷や汚れは? | ない | ある |
製造年はいつ?* | 5〜7年以内 | 5〜7年以上前 |
※業者によって5年を基準にするところ、7年を基準にするところがある。それ以上古いものでも買い取る業者もゼロではない。
まずは一般的なテレビの買取基準について理解しておきましょう。テレビの買取において、最も重要な基準は故障していないかどうかです。どんなに新しくて人気のあるテレビでも、画面が映らなかったり、液晶に割れがあったりすれば買取対象にはなりません。
次に見るべきは傷や汚れの有無です。小傷や拭けば取れるような汚れであれば問題ありませんが、目立つ傷や汚れがあれば大幅な減額となり、最終的に買取不可となるケースもあります。
2つの基準をクリアしていても、製造年から5〜7年経っていればその時点で買取不可となる場合があります。家電はいつか壊れるものですが、テレビの寿命とされているのが6〜7年。もちろんそれ以上経っても使えるテレビもありますが、中古品として販売するには故障リスクが高くなります。
そのためどんなに見た目がきれいで、テレビとして使えていても、7年以上経っていると買取不可と判断される場合がほとんどです。業者によっては故障リスクを考慮して、製造年から5年以上経っているものは買取不可としているところもあります。この点は業者によって変動するため、ここでは5〜7年と幅をもたせています。
また状態がきれいでもブラウン管テレビやプラズマテレビ、地上デジタル放送非対応の機種になると、中古品としての需要がほとんどないため、これも買取不可となります。
なお買取不可と判断された場合で、もう使わない(使えない)場合は、残念ながらそのテレビを処分する必要があります。テレビの処分方法や処分料金については古いテレビを捨てたい方必見!お得なテレビの処分法3選!で解説しているので、こちらを参照してください。
テレビの買取相場ってどれくらい?
テレビの買取相場
故障もなくて状態も良く、製造年が5〜7年以内……これらの基準をクリアしたテレビであれば、買取に対応してもらえる可能性が高くなります。ではいったいどれくらいの価格で売れるのでしょうか。
<国内メーカーの場合>
インチ | 製造年 | ||
---|---|---|---|
1〜3年 | 3〜5年 | 5〜7年 | |
〜19 | 3,000円〜10,000円 | 0〜6,000円 | 0〜3,000円 |
〜32 | 4,000〜18,000円 | 0〜8,000円 | 0〜5,000円 |
32〜 | 6,000〜50,000円以上 | 0〜45,000円 | 0〜10,000円 |
※買取不可の場合は別途作業費等がかかる場合もある。
<海外メーカーの場合>
インチ | 製造年 | ||
---|---|---|---|
1〜3年 | 3〜5年 | 5〜7年 | |
〜19 | 1,000円〜10,000円 | 0〜4,000円 | 0〜1,000円 |
〜32 | 3,000〜10,000円 | 0〜6,000円 | 0〜3,000円 |
32〜 | 5,000〜30,000円以上 | 0〜20,000円 | 0〜6,000円 |
※買取不可の場合は別途作業費等がかかる場合もある。
こちらは今回取材に協力していただいた小規模リサイクルショップのテレビの買取相場です。またここでの相場はあくまで中古美品の金額なので、以下のような要因で相場は高くもなれば、安くもなります。
・その時々の人気
・型番
・状態(小傷や汚れの有無)
・付属品の有無
・使用年数
・買取方法(店頭買取・出張買取・宅配買取)
・出張買取時の距離や搬出条件(エレベーターの有無など)
ただし以下の人気商品は、それ以外の商品と比べると比較的相場が安定する傾向にあります。参考までにメーカー、商品名、代表的な型番をまとめておきますので参考にしてください。
メーカー | 商品名 | 型番例 |
---|---|---|
シャープ | AQUOS(アクオス) | LC-80GL7、LC-70GL7、LC-65GX5、LC-40AE6、LC-32BH11など |
ソニー | BRAVIA(ブラビア) | KDL-40EX500、KDL-40W600B、KDL-32EX300-B、KDL-32EX300-B KDL-32EX300-B など |
東芝 | REGZA(レグザ) | 42Z1、37Z1、40V30、42Z7、32H3000など |
パナソニック | VIERA(ビエラ) | TH-P42S2、TH-P42ST3、TH-32D300、TH-L32C50、TH-32A300など |
買取査定時の商品・メーカーごとの特徴
また買取相場には商品ごとに特徴があります。この特徴を理解しているだけでも、買取に出すベストなタイミングが変わります。そのため以下では買取査定時の商品ごとの特徴を解説しつつ、売り時の考え方について説明します。
AQUOS(アクオス)
シャープのAQUOSシリーズは2001年から続く日本の代表的なテレビで、中古市場でも根強い人気を保っています。しかし他の家電製品と同様に、テレビも短い期間で新モデルが次々と登場するため、旧モデルの中古相場の値崩れも激しい傾向にあります。
これはAQUOSシリーズも例外ではなく、できるだけ早い段階・できるだけきれいな状態で買取に出すことが高価買取のための最善策となっています。もちろん無理に売りに出す必要はありませんが、買い替えを検討している場合は素早い決断がポイントになるでしょう。
BRAVIA(ブラビア)
BRAVIAシリーズは音響機器に強いソニーが手がけているだけあり、臨場感のある高音質で映像を楽しめるということで人気のテレビです。しかしBRAVIAシリーズも毎年のように新モデルが登場しているため、他のテレビと同様に旧モデルの中古相場の値崩れが激しくなっています。
シャープのAQUOSシリーズ同様、売却を検討しているのであれば早めの判断が吉となります。
REGZA(レグザ)
東芝のREGZAシリーズは録画・再生機能で他のテレビとの差別化に成功したモデルです。機種によっては10種類以上の録画・再生機能を搭載しており、その中には前日の番組にさかのぼって録画・視聴することを可能にした「タイムシフトマシン」機能も含まれます。
REGZAシリーズのこの機能は中古市場での需要・人気も根強く、ここまで見てきたAQUOSシリーズやBRAVIAシリーズに比べて値崩れしにくい傾向にあります。そのためREGZAシリーズに関しては比較的ゆったりと売却先を検討できると言えそうです。
VIERA(ビエラ)
パナソニックのVIERAシリーズの特徴は、音声操作をはじめとする操作性やマイホーム画面・マイチャンネル機能などに代表されるカスタマイズ性、そしてインターネットとの連動性の3点です。
こうしたVIERAシリーズの特徴は中古市場でも長らく人気で、そのぶん旧モデルの相場の値崩れも比較的緩やかな傾向にあります。そのためREGZAシリーズと同様、落ち着いて売却を検討できるテレビの一つだと言えるでしょう。
海外メーカー品
日本国内の中古テレビ市場においては、中国のハイセンスやアメリカのCOBY(コビー)といった海外メーカー品は、圧倒的に買取相場が低くなる傾向にあります。そのため買取価格が想像以上に安くなること、そして製造年数による値崩れも国内メーカーよりも大きくなることを覚悟しておく必要があります。
ただし海外メーカーの中でもLGエレクトロニクスから発売されている有機ELテレビやスマートテレビは中古市場でも人気が高く、どちらかというと国内メーカー寄りの相場感で買取価格が決まる傾向にあります。
テレビを少しでも高く売る5つの方法
買取金額を決める要素とは?
ここまで見てきたように、買取相場の幅は時に数万円単位になりがちです。なぜこのような幅が生まれるのかというと、先ほども触れたように中古品の査定には以下のような要素が絡んでくるからです。
・その時々の人気
・型番
・状態(小傷や汚れの有無)
・付属品の有無
・使用年数
・買取方法(店頭買取・出張買取・宅配買取)
・出張買取時の距離や搬出条件(エレベーターの有無など)
こうした要素が絡み合った結果、買取相場の幅が大きくなるというわけです。したがって中古テレビの買取金額は実際に査定してみないとわからないというのが実情なのです。
しかしいくらになるかが正確にわからなくても、できるだけ高値がつくように手を加えることはできます。以下では上記の7つの要素を踏まえたうえで、テレビをできるだけ高く売るための方法を5つ紹介しましょう。
なお使わないテレビをどこでどうやって売ればいいのかについては、【まとめ】リサイクルショップって何が売れるの?【随時更新】で詳しく説明しているので、こちらを参照してください。
簡単なメンテナンスをしておく
最初にやるべきは、テレビのメンテナンスです。といっても画面や本体についているほこりや手垢などの汚れを拭き取れば、それで完了。キズクリーナーを使って小傷を消すところまでやれば、十分すぎるほどです。なぜならあまりに時間をかけてメンテナンスをしても、その手間と時間に見合うだけの金額アップにはつながらないからです。そのためあくまで簡単に済ませましょう。
付属品を揃えておく
保証書、説明書、リモコンなどの付属品が揃っているか揃っていないかでも、買取価格には多少の変動が生じます。
特に保証書には購入年月日が記されている場合が多いので、査定時に使用年数を証明する書類にもなります。型落ち品を買っていれば製造年は6年前でも、使用年数は4年というケースもあり得ます。その際に「まだ4年しか使ってません」と口頭で伝えるだけか、保証書の日付を見せられるかでは、査定時の印象が大きく変わるのです。
そのため付属品の中でも保証書はぜひとも用意しておきたいものと言えます。
店舗に直接持ち込む
テレビの買取方法には主に2種類あります。すなわち直接店舗に持ち込む店頭買取と、自宅などに来てもらう出張買取です。このうち店頭買取は、リサイクルショップなどの業者側にとってリスクとコストが少ないため、買取価格が高くなる傾向にあります。
ただしせっかく大変な思いをして持ち込んでも、そこで「このテレビは買取できないですね」と言われてしまったら全てが水の泡です。そのため事前の確認は必須。自分が持ち込もうと思っているテレビが、持ち込み先のお店の買取基準を満たしているかを、あらかじめ電話などで確認しておくようにしましょう。
使わないのならできるだけ早く売る
製造年で買取価格が変動することからもわかるように、テレビは古いほど買取価格が安くなり、新しいほど高くなります。そのため「売るのはまた今度でいいだろう」と古いテレビを押し入れや納屋などにしまいこむと、しまいこんでいる期間だけ買取価格が下がっていってしまいます。
逆に言えば、使わなくなった段階で売りに出せば一番高く売れるということです。テレビの買取価格は生ものと同じだと考えて、できるだけ早く売るようにしましょう。
相見積もりをとる
業者からすると、どんなにハイスペックのテレビでも売れなければ買い取る意味がありません。例えば一人暮らしのお客さんが多いリサイクルショップであれば、小さめのテレビの方が売れますし、ファミリーのお客さんが多いリサイクルショップであれば、大きめのテレビの方が需要があります。
すると一人暮らしのお客さんが多いリサイクルショップは、小さめのテレビであれば高値でも買い取ろうと考えますし、ファミリーのお客さんが多いリサイクルショップ大きめのテレビに高値をつけようと考えます。
「ある業者では3,000円と言われたのに、別の業者には10,000円と言われた!」といった現象が起きるのはこのためです。つまり業者によって買い取りたいテレビが違うため、買取金額にも差が生じるのです。
そのためテレビをできるだけ高く売りたいと考えるのであれば、いろいろな業者に相見積もりをとって、どこが一番自分のテレビを買い取りたいと思っているのかを調べる必要があります。面倒かもしれませんが、場合によっては大きな金額差になるため、ぜひとも試してみましょう。
一括見積もりはリサイクルページで!
テレビを含む中古品の買取価格は、様々な要素が絡むうえに業者によっても変動するため、一度相見積もりにかけてみなければ、自分が売りたいテレビがいくらくらいで売れるのかはわかりません。しかし自分であちこちの業者に査定をしてもらうのはかなりの手間と時間がかかります。
そこでおすすめなのがリサイクルページです。リサイクルページでは、テレビの買取に対応している全国のリサイクルショップや不用品回収業者、便利屋などを見つけることができます。しかも単に見つけられるだけでなく、情報や写真を送るだけで一括見積もり依頼をすることも可能なのです。ぜひテレビを高く売りたいという人は活用してみてください。