ルイヴィトン、シャネル、エルメス、グッチ、プラダといったハイブランドのアイテムを中古品として買い取ってくれる業者は全国のあちこちにあります。しかし実際の買取価格はブランドやアイテム、お店によって様々です。これは買取査定に関わる様々な要素が原因です。
こうした要素を知らずにブランド品を売ろうとすると、想像以上に買取価格が安くなって驚いてしまい、使わないのに持って帰ってきてしまったり、価格に納得がいかないまま売ってしまったりすることもあります。こうした事態を防ぐために、ここでは業者が見ているブランドバッグ・財布の買取査定ポイントについて詳しく解説していきます。
ブランドバッグ・財布の買取査定はココを見られる!
ブランドバッグ・財布の買取査定で業者がチェックするのは主に3点。すなわち真贋、状態、モデル・人気です。以下ではそれぞれの査定ポイントについて、具体的に見ていきましょう。
真贋
ハイブランド品の買取において、大前提となるのは正規品つまり本物であるということです。査定の時点でコピー品やスーパーコピー品であると判断された場合は、その時点で買取不可になるのが一般的です。
しかし厳密に真贋を見極めるのは至難の技です。もちろん買取業者も業者間で共有している真贋判定マニュアルや担当者の経験をフルに使いながら査定をします。
ところが中には「マニュアルでは偽物だけど、パーツや品質を見ると本物に限りなく近い」「マニュアルでは本物だけど、パーツや品質を見ると偽物にも見える」といったケースもあります。その場合の判断はお店や担当者によりますが、お店の基準に満たない品物だとして買取を断られることもあります。
この点について売る側ができることは、偽物を買わないことしかありません。新品であれば直営店や正規代理店で購入する、中古であれば信頼の置ける大手ショップで購入するなど、手に入れる段階で注意するしかないのです。
ただしあるお店では「当店の基準に満たないため、買取できません」と断られたとしても、別のお店で「これは本物だ」と判断して買い取ってくれる可能性もあります。そのためどうしても売りたいのであれば、あちこちお店を回って査定してもらうのも一つの選択肢です。ただどうしてもというわけではない場合は、時間や労力と比較して、買取を諦める方が経済的かもしれません。
状態
本物だと判断できたら、次にお店が見るのは品物の状態です。状態の査定ポイントには大きく各ブランドに特有な項目と、一般的な項目があります。以下ではこのうち一般的な項目ついて知っておきましょう。
項目 | ポイント |
---|---|
型崩れ | 折りじわなどはついていないか。 |
金具の傷・サビ | 金具に小傷や凹み、サビはないか。 |
角スレ | 角にスレはないか。 |
雨ジミ | 革パーツに雨ジミが残っていないか。 |
表面の光沢感 | 表面に傷がつき、コーティングや革の光沢感が失われてないか。 |
糸のほつれ | 縫製部分にほつれが生じていないか。 |
革の状態 | 革の破れ、ひび割れなどはないか。 |
カビ | 内部や表面にカビが生じていないか。 |
臭い | タバコや香水の臭いが染み付いていないか。 |
付属品 | 箱、袋、ギャランティカード、鍵、ショルダーストラップなどの付属品は揃っているか。 |
上表の10点がブランド品のバッグや財布に共通する査定項目です。これらの項目でNGが出ると、その度合いによって買取価格が下がっていくことになります。
ただし状態をどのように評価するかはお店や担当者にとって違いがあります。例えば革パーツに雨ジミがあっても、それを「目立つ雨ジミ」と考えるか「目立たない雨ジミ」と考えるかによって、査定の結果は変わります。これが同じ品物でもA店とB店で買取価格に違いが生まれる理由の一つとなっています。
モデル・人気
品物が本物で、かつ状態を正確に把握できたら、それを踏まえたうえで最後に見られるのがモデルとその人気です。
モデルと買取価格の関係
モデルによって買取価格が変動するという点については、定価の違いを考えれば理解しやすいのではないでしょうか。例えばフランスの一流ブランドとして知られるエルメスには、「エールライン」「フールトゥ」というモデルがあります。
どちらもエルメスのバッグの伝統的な素材であるレザーではなく、コットン素材を用いたモデルになっており、エールラインMMで参考定価は10万円ほど、フールトゥMMで8万円ほどです。一方で同ブランドの代表的アイテムであるバーキン25(トゴ)の定価は約120万円となっています。
同じようにシャネルの代表的アイテムである、いわゆるキャビアスキンのチェーンバッグは小さいもので約57万円です(現行品は「グレインドカーフスキンのクラシックスモールハンドバッグ」と呼ばれています)。しかし同じ素材とデザインでも、サイズが大きくなると約72万円(ラージ)、約78万円(マキシ)と定価に違いが生まれます。
こうして定価に違いが生まれるのであれば、中古品になった際にも違いが生まれるのが自然です。したがって買取価格もモデルごとに変わってくるのです。
※定価はいずれも2019年1月時点のもの。
人気と買取価格の関係
ブランド品の買取査定における人気には2種類あります。一つは市場全体における人気です。例えばルイ・ヴィトンのネヴァーフルやイエナなどは、もともと人気のある同ブランドのアイテムの中でも近年特に人気があります。そのため多くのお店で高価買取の対象となっています。このように市場全体で人気のあるバッグや財布は、得てして高い買取価格がつけられる傾向があります。
もう一つは各お店の中での人気です。例えばエルメスのバーキン25は定価が高いうえ、新品の流通量が少ないこともあり、状態が良ければ中古でも定価以上の140〜180万円で販売されています。しかしお店によっては、たとえエルメスであっても、140〜180万円という販売価格になってしまう時点で全く売れない可能性があります。どんなに良い品物でも売れなければお店の利益にはなりません。
するとそのお店は買取価格を安くして他店よりも安く売る、もしくは最初から「エルメスのレザーバッグは取り扱えません」と買取を断るという方法をとります。
これはバーキンに限らず他のブランドの他のモデルも同様です。お店で人気の品物は高く売れるので高く買い取りますし、安くでしか売れないものは安くでしか買い取れません。同じ品物でもA店とB店で買取価格に違いが生まれるのには、こういった理由もあるのです。
まとめ
ブランドバッグ・財布の買取業者のほとんどは、真贋、状態、モデル・人気の3点を見て買取価格を決定します。しかしこの3点の見方が業者によって多少変わるため、結果的に買取価格にも差が生まれるのです。したがってブランドバッグ・財布を売るにあたって、相見積もりはできるだけ取っておくべきです。
とはいえ品物をあちこちのお店に持ち込むには手間も時間もかかります。ところがリサイクルページを利用すれば、写真や情報を打ち込むだけで取扱業者に一括で見積もりを取ることが可能です。自分の足であちこちのお店に持ち込むのが面倒だという人は、ぜひ一度利用してみてください。
なお、この他に家電などもまとめて売りたいと考えている人は、【買取まとめ】リサイクルショップで買い取ってもらう方法を参照してください。