今年ももう終わりだなあ。来年はどんな年にしようかなあ。
ちょっと待ったー!
なんだい、くるり。お年玉くれるのかい?
何もう年越した気になってんの。平成最後の年末大掃除が残ってるでしょ!
うっ……いい感じに忘れてたのに……。まあ確かに平成最後って言われると、ちゃんとやらなきゃって気になるかも……。
大掃除はちゃんと手順決めないと非効率になっちゃうんだから!ちゃんと準備しとかなきゃいけないのよ。
はあーい……。

年の最後の大仕事である大掃除ですが、行き当たりばったりで始めてしまうと二度手間になったり、思ったように進まなかったりと効率が下がってしまいます。最悪の場合は年末の大掃除が年内に終わらないなんてことも……。そのような結果を避けるためには、前もってやるべきことを把握したうえで大掃除をスタートさせる必要があります。

ここでは大掃除を3つのステップに分け、各ステップでのやることリストを提案。さらにそれぞれの項目でのポイントについても解説します。人によっては面倒に感じるかもしれない大掃除ですが、ここで提案するやることリストを使えば、想像以上にパパッときれいに終わるはずです。

INDEX
  1. 掃除する場所を把握しよう
  2. 各掃除場所での手順を確認しよう
  3. 手順に沿って大掃除を開始しよう
    1. 持ち物の整理
    2. 不用品の処分
    3. 重点箇所の確認
    4. 掃除道具の準備
    5. 掃除本番
    6. 持ち物の整頓
  4. まとめ

掃除する場所を把握しよう

まず最初にするべきは掃除する場所の把握です。なぜなら最初にどの場所を掃除するかを決めておかなければ、大掃除全体でどれだけ時間がかかるかが把握できないからです。

作業時間が把握できていなければ大掃除のスケジュールを立てることもできず、最終的に年内に大掃除が終わらないという結果になりかねません。リストアップすることで事前に大まかな作業時間を把握し、どのような手順で掃除を進めていくのかを計画しておきましょう。

またリストアップすることで、掃除する場所の優先順位をつけることもできます。大掃除における優先順位の高い場所というのは、日頃面倒だったり手間がかかったりしてつい掃除をサボりがちな場所です。

優先順位をつけずに行き当たりばったりで大掃除を始めると、こうした場所は掃除が大変なのでどうしても後回しにしたくなります。結果として今年の汚れを来年に持ち越してしまうのです。しっかり優先順位を決め、重要なところから手をつけるようにすることで、こうした後回しを防止できます。

<最初に掃除する場所をリストアップする意味>
・大掃除全体の作業時間を把握するため。
・掃除する場所の優先順位をつけるため。

最初に掃除する場所をリストアップする意味を踏まえたうえで、このステップでやることをリストアップしてみましょう。

□掃除する場所を決める
□場所の優先順位を決める
□大掃除のスケジュールを決める

大掃除のタイミングで掃除をする場所は概ね以下の7カ所になります。

・キッチン
・トイレ
・お風呂
・洗面所
・クローゼット
・そのほかの部屋
・玄関

優先順位は前述したように日頃面倒だったり手間がかかったりしてつい掃除をサボりがちな場所が最も高く、日常的に掃除できている場所の優先順位は低くなります。そのため上記の7ヶ所でも、優先順位は人それぞれで変わります。

洋服が好きで日常的にクローゼットの整理整頓をしている人はクローゼットの優先順位は低くなりますが、「前クローゼットを整理整頓したのはいつだったかな」という人の場合は優先順位が高くなります。

また日頃からキッチンの掃除は欠かさないという場合でも、レンジフードや電子レンジの中など、手間のかかる場所を避けている場合はキッチンの優先順位は高くなります。日頃の自分の掃除習慣に思いを巡らせたうえで、手間や時間がかかりそうな場所から優先順位を高くするようにしましょう。

カレンダーとスケジュール帳

それができたら最後はスケジュールの確定です。1日で終わるような作業量であれば1日に詰め込んでも構いませんが、そうでない場合は3日〜7日程度に作業を分割して進めていくことをおすすめします。

人は困難が大きく見えれば見えるほど、その困難に立ち向かいたくなくなるもの。大掃除を無理に1日に詰め込んでしまうと、大晦日に「大掃除が終わらない!」と頭をかかえる羽目になります。そうならないために、あらかじめ分割しておくのです。

各掃除場所での手順を確認しよう

ステップ1のやることリストをクリアしたら、次のステップに進みます。ステップ2は各掃除場所での手順の確認です。ステップ1が大掃除全体の計画を立てるステップだとしたら、ステップ2は各掃除場所での個別の計画を立てるステップです。やることリストは以下の通りです。

□持ち物整理
□不用品の処分
□重点箇所の確認
□掃除道具の準備
□掃除本番
□持ち物の整頓

ステップ2のやることリストがこの順番になっているのにはそれぞれ理由があります。

まず持ち物整理不用品の処分の2つは必ず最初でなくてはなりません。なぜなら必要なものと必要ないものが混在している中で大掃除を始めてしまうと、その都度「これは要るかな?要らないかな?」と手を止めることになるからです。

大掃除の作業は一つ一つに集中する方が効率よく進むため、これでは効率が下がってしまいます。そうならないためにも必要なものと必要ないものを分別したうえで、必要ないものを処分しておく方が良いのです。

掃除道具の準備掃除本番といった大掃除に直結する作業の前に重点箇所の確認が入っているのにも理由があります。なぜなら年末年始の休み前で仕事が立て込んだり、毎週のように開催される忘年会に参加したりと、忙しい中で大掃除を進めるには、最初から「100%完璧な大掃除」を目指さない方が効率が良いからです。

大掃除において最も重要なのは、普段の生活の中で落とせない汚れを年末を機にしっかり落とすことです。「ここは絶対に掃除するんだ!」という重点箇所を決めておけば、この最も重要な目的を確実に達成できるのです。

持ち物の整頓(あるべき場所に戻す)の作業が最後になっているのも、大掃除の効率を上げるためです。普段の整理整頓であれば、持ち物整理と不用品の処分のあとに整頓まで終わらせてしまっても構いません。しかし大掃除の場合は整理のために持ち物を引っ張り出してきた場所を掃除する必要があります。

もし不用品を処分したあとに整頓してしまうと、掃除の段階でまたひっぱり出さなくてはなりません。これでは非効率です。そのため整理する中で必要なものだと判断された持ち物も、掃除の間は一旦別の場所に置いておき、掃除が終わってから整頓する方が効率が高くなるというわけです。

<ステップ2のやることリストの理由>
・掃除の作業に集中するために持ち物整理と不用品の処分は最初。
・大掃除の最重要目的「日頃掃除できない場所の掃除」のために、実際に掃除を始める前に重点箇所の確認を行う。
・持ち物の出し入れを最小限に留めるために、持ち物の整頓は最後。

手順に沿って大掃除を開始しよう

けっこうしっかり計画立てるんだね。
掃除する場所が少ない場合は別として、ある程度の作業量がある場合はちゃんと立てといたほうが効率よく掃除できるわ。
最後のステップは何するの?
あとは実行あるのみ。ただひたすら掃除をするだけよ!

ステップ1とステップ2でしっかりと計画を立てたら、最後のステップ3ではその計画を淡々と実行に移すだけです。そのためステップ3ではやることリストではなく、ステップ2で見た各手順のポイントを解説していきます。

持ち物の整理

必要なものと必要のないものを判断するために最初にするべきは、各掃除場所にあるものを全て一カ所に集めることです。これにより自分がどれだけのものを持っているのかを把握できます。そのあとは一つずつ必要かどうかを判断していきます。

しかし最も難しいのがこの必要かどうかの判断です。もう使うこともないのに「思い出があるから」「まだ使えるから」といった理由で残してしまうと、一向に整理は進みません。その際に効果的なのが多くの片付けられない人たちを救ってきた断捨離メソッドです。以下の2つの記事を参考に、効率的に持ち物を整理してしまいましょう。

色褪せない断捨離メソッド!こんまり流「捨てる」ためのエッセンス
断捨離の元祖!やましたひでこ流「捨てる」極意

不用品の処分

不用品の処分には大きく3つの方法があります。

一つ目は自治体の粗大ゴミ回収サービスを利用して、自分の手で所定の場所まで運び出す方法です。この方法の最大のメリットはコストが安く済む点にあります。粗大ゴミの回収料金は自治体ごと、粗大ゴミの種類ごとに変わりますが、例えば大阪市の場合マットレスや掃除機、空気清浄機やホットプレートは全て1つ200円で回収してもらえます。

デメリットは手間と時間がかかる点です。自分で所定の場所まで運び出さなくてはならないのも手間がかかりますが、自治体の粗大ゴミ回収サービスを利用するには事前に自治体の窓口に連絡をして、以下の4点を決めておかなくてはなりません。

・何を捨てるのか?
・回収料金はいくらかかるのか?
・どこに運び出すのか?
・何日の何時頃までに運び出しておかなくてはならないのか?

さらにこの連絡をしたあと、コンビニなどで回収料金に対応したシールを購入し、粗大ゴミに貼付する必要もあります。加えて年末シーズンは粗大ゴミ回収サービスを利用する人が増えるため、回収日までの期間が長くなってしまう可能性も高くなります。そうなると処分したい粗大ゴミを家の中に置いておかなくてはなりません。

二つ目の方法はフリマアプリなどを利用して売りに出す方法です。この方法のメリットは不用品をお金に変えられるという点ですが、そのぶん手間と時間がかかるうえ、リスクも背負わなくてはなりません。

フリマアプリで不用品を売るには、商品の写真を撮って説明を詳細に記載し、適正価格を設定する必要があります。購入希望者からの質問に答えたり、値下げ交渉に対応したりする必要もあるでしょう。またものによっては売れないリスクもありますし、売ったあとにトラブルが起きるリスクもあります。

不用品回収

三つ目の方法はリサイクルショップや不用品回収業者の買取サービスを利用する方法です。この方法は三つの方法の中で最もコストがかかるうえ、たいていの場合期待するような買取価格にはなりません。冷蔵庫や洗濯機など、サイズの大きな不用品になると作業代金として料金が発生する場合さえあります。

しかしリサイクルショップや不用品回収業者の出張買取サービスを利用すれば、指定の時間に家で待っているだけで不用品を持って行ってもらえるというのは、年末の忙しい時期において非常に大きなメリットと言えるはずです。忙しい中で年内に大掃除を終わらせるためには、このようにプロの手を借りるのも効果的な方法です。

不用品の処分方法 メリット デメリット
粗大ゴミ回収サービス コストが非常に安い 手間と時間がかかる
フリマアプリ 儲けが出やすい 手間と時間に加え、
リスクも背負う必要がある
不用品回収サービス 手間と時間が
ほとんどかからない
コストがかかる

上表を大掃除スケジュールと見比べてみて、自分にとって最善の方法を選ぶようにしましょう。

重点箇所の確認

重点箇所になるのは前述した通り、いつもはつい後回しにしてしまっているところです。もちろんこれは人それぞれですが、以下に後回しにしがちな場所をリストにしてまとめておきます。自分の日頃の掃除習慣を振り返る際の参考にしてください。

掃除する場所 後回しにしがちな場所
キッチン レンジフード、コンロ周り、グリル、排水溝など
トイレ 貯水タンクの中、貯水タンク本体、便器の外側など
お風呂 壁、蛇口まわり、排水溝など
洗面所 洗面台下の棚の中、排水溝など
クローゼット 引き出しの中、タンスの裏、ウォークインクローゼットの中など
そのほかの部屋 押入れの中、カーテンレールの上、エアコンの中など
玄関 シューラックの中、シューラック本体、ドアの表面、ドアノブなど

掃除道具の準備

大掃除を効率化するためにも、しっかりと準備しておきたいのが掃除道具です。なぜなら正しく道具を選ぶだけで、一見頑固で落ちない汚れもあっという間に落とせる場合があるからです。こうした掃除の効率を上げてくれるような道具は、多少お金がかかっても手に入れておいた方が大掃除の効率が格段にアップします。

大掃除の効率化をもたらしてくれる道具については今年の汚れ今年の内に!掃除箇所別、大掃除でぜひ試したい掃除術2選で紹介していますので、こちらを参考にしてください。

掃除本番

適切な掃除道具を用意できていれば、掃除本番はそれほど困らないはずです。ただし水回りを掃除するときや、カーテンレールのような高い場所を掃除する際は注意が必要です。

なぜなら水を使う場所は汚れや水滴が飛び散るため、一番最初に掃除するべきであり、高い場所の掃除も埃が舞うので一番最初に掃除するべきだからです。ステップ1で挙げた掃除する場所の中で水を使ったり、高い場所の作業があったりする際は注意しましょう。

またお風呂や換気扇など、汚れが溜まりやすい場所の掃除は苦戦する人も多いはず。今年の汚れ今年の内に!掃除箇所別、大掃除でぜひ試したい掃除術2選ではこの二カ所に特化して効果的な掃除方法を紹介しているので、参考にしてください。

持ち物の整頓

整理の段階で持ち物を減らすことができていれば、整頓の作業はそれほど難しくありません。整頓が難しくなる最大の原因は、持ち物の多さだからです。

しかし中には「あまり持ち物を減らせなかった」「あまり持ち物を減らしたくない」という人もいるのではないでしょうか。その場合は次の2点に注意して作業を進めてみましょう。

・収納グッズはなるべく使わない。
・取り出しやすさと収納しやすさを考慮して置き場所を決める。

第一に、収納グッズはなるべく使わないこと。収納グッズは「これは便利だ!」と思って買ってみても、意外と使いにくいということが多いものです。そうなると収納グッズそのものが邪魔になってしまい、結局整頓作業が進まないという結果に陥ってしまいます。このような本末転倒を避けるために、収納グッズはなるべく使わないようにします。

第二に取り出しやすさと収納しやすさを考慮して置き場所を決めること。整頓の基本は定置定物、決まった場所に決まったものを置くことです。この基本を守るためにはできるだけ取り出しやすく、戻しやすい置き場所でなければなりません。

これができていないと取り出すたびに散らかったり、置き場所に戻すのが面倒になって放ったらかしになったりします。使用頻度や用途などを考えたうえで、最も取り出しやすくて戻しやすい場所を模索しましょう。

まとめ

大掃除は年末の一大イベントですが、全部を自分の手でやろうとするとなかなか手間と時間のかかる作業でもあります。

そのような場合は、不用品の処分のところでも見たようにプロの手を借りるのも効果的な方法です。掃除でも「どうしてもピカピカにしたい」とか「自分ではきれいにできそうもない」という場所はプロの手を借りれば一気に効率が良くなります。ただし年末は業者も忙しい時期ですから、もしプロの手を借りようと思う場合はできるだけ早い段階で問い合わせや依頼をしておくようにしましょう。

今年の汚れは今年のうちに落として、気持ちよく新年を迎えましょう。

どうコンブ、大掃除は進められそう?
うん、なんとかね。それにしてもくるり、張り切ってるね。
当たり前よ!今年の汚れをしっかり落として、来年こそ素敵な彼氏を作るんだもん!
あー……な、なるほど……。
なんだか含みのある返事ね。
い、いやなんでも。
なによ、何か言いたいことがあるなら言いなさいよ。
くるりに彼氏ができないのは、大掃除とかそういう問題じゃないなんて言えないよ!逃げろ〜!
もう言ってるじゃない、ムキー!待てー!