冷蔵庫

新品の冷蔵庫ってどれも高いなあ……。


どうしたの?冷蔵庫買い換えるの?


そうなんだ。でも新品だとちょっと手が届かなくって。何かいい方法ない?


中古で買えばいいじゃない。意外ときれいで安い冷蔵庫って多いのよ。

「新品の冷蔵庫は高いし、中古で安くて質の良いものを買えないかな」

そう考えたあなたは賢明です。なぜなら中古の冷蔵庫は中古なだけあって新品より安く、しかもうまく選べば10年近く使えるものもあるからです。

一方で、買い方を間違えると「買ってすぐに壊れる」という最悪の事態も待ち受けています。

今回は関西のとあるリサイクルショップの店長に協力してもらって、中古冷蔵庫の正しい買い方を聞いてきました。以下で紹介する4つのポイントを知って、賢く中古冷蔵庫を手に入れましょう。

庫内から「嫌な臭い」がする中古冷蔵庫は買わない

鼻をつまむ女性

中古冷蔵庫のデメリットの一つに「誰がどんな使い方をしていたかわからない」という点があります。

たとえ庫内の中でカビやウジ、ゴキブリがわいていたような冷蔵庫でも、プロが本気で掃除をすれば、見た目だけはきれいになってしまうからです。

しかし、清潔に使われていた冷蔵庫かどうかを判別する基準はあります。それが臭いです。

確かに、しっかりと掃除をすればある程度の臭いは、電源を入れれば空気が循環して気にならなくなります。ですが、カビや虫の餌になっていた腐敗物の臭いまでは完全に取り除くことができません。

そのため扉をあけて顔を入れたときに、もし腐卵臭や酸っぱい臭いがした場合、その冷蔵庫の購入は避けることをおすすめします。

店長のアドバイス

冷蔵庫の表面の傷や汚れは、使うぶんには問題になりませんが、どうしても売値は安くなってしまいます。

裏を返せば、傷や汚れが気にならない人にはお得な冷蔵庫ということ。「冷蔵庫として使えればいい」という人はぜひチェックしてみてください。

「製造年が5年前以上」のものはリスク込みで検討する

古い冷蔵庫

家電は基本的に新しいものほど高く、古いものほど安くなります。そのため新しさや最新機能などに興味のない人は、つい古くて安い冷蔵庫に目がいきがちです。

しかし製造年が5年以上前になったら、どんなに見た目がきれいでも、どんなに安くても、リスク込みで検討する必要があります。

典型的なケースは、扉のパッキンの劣化。パッキンはゴム製なので、どんなにきれいに使っていても、いずれは劣化します。結果密閉性がなくなり、いつまで経っても庫内が冷えなくなってしまうのです。

また、近年の冷蔵庫は省エネで音も静かな一方で、9年前後(早ければ数年)で壊れることが多くなっています。そのため「製造年が5年前以上」となると、故障リスクがかなり高くなります。

昔の冷蔵庫は省エネ性能が低かったり、音が大きかったりするぶん、製造から20年以上経っても十分現役で使うことができましたが、今の冷蔵庫は同じようにはいかないのです。

壊れた冷蔵庫を処分しようと思うと、法律で定められたリサイクル料金だけでも最低5,000円前後は必要になります。激安商品だからといって飛びつくと、「もう少し高いのにしておけばよかった」という結果になりかねません。

こうしたリスクを考えると、古くてものすごく安い冷蔵庫を買うよりも、ある程度高くても比較的新しい冷蔵庫を買う方が賢い選択だと言えます。

店長のアドバイス

店頭に並べている限り、基本的に全ての商品はきちんと動きます。

でも、お店が安い値段をつけているのにはそれなりの理由があるので、「どうして安いの?あちらの商品と何が違うの?」など、店員に尋ねてみてください。

良心的なお店なら、きちんと答えてくれるはずです。

中古冷蔵庫の通販は必ず「お店」から買う

通販

今はヤフオク!やメルカリなどを通じて、中古冷蔵庫を買うこともできます。確かに通販は便利ですし、全国各地の中古冷蔵庫を見ることができるので、一見メリットばかりのように思えます。

しかし同時に、中古冷蔵庫の通販には見過ごせないデメリットもいくつかあります。

・庫内の臭いが確認できない。
・写真が少ない場合、汚れや傷を確認できない。
・本体価格が安くても、送料が高くなる場合がある(距離のほか、設置作業・階段の有無などによって変わる)。
・取引上のトラブルが起きる可能性がある。

特にパッキンの状態は見過ごされることが多く、パッキンの写真や説明がない場合、リスクはかなり大きくなります。

こうしたデメリットを避けるための方法の一つが、「お店から買う」です。

個人で中古の冷蔵庫を売りに出している人というのは、「通販で冷蔵庫を売る」ということに慣れていない人がほとんどです。結果、臭いや送料についての説明が抜けていたり、写真を撮る手間を省いたり、トラブルになったりするのです。

これに対してお店はプロ。個人の場合とは逆に、クレームやトラブルを防ぐために十分な対策をしているところがほとんどです。そのため安心して買い物をすることができます。

したがって、中古冷蔵庫の通販をする場合は、しっかりとリスクを理解して、できる限りお店から買うことをおすすめします。

店長のアドバイス

メルカリなどの個人売買を前提としたサービスの場合は、買う側も売る側も知識がない場合が多いので、トラブルのリスクがとても高くなります。アップロードされている画像をよく確認し、気になるところは妥協せずに全て質問するようにしましょう。

店頭に買いに行く場合は、店員を有効活用する

リサイクルショップと店員

もし中古冷蔵庫を、リサイクルショップの店頭に買いに行くのであれば、店員に協力してもらうことをおすすめします。

もともと冷蔵庫選びというのは簡単ではありません。予算、サイズ、デザイン、機能、メーカーなど、自分のライフスタイルに合ったものを、大量にあるラインナップから選ぶのは骨が折れます。

中古冷蔵庫選びになると、もっと難易度は上がります

なぜなら新品冷蔵庫選びに状態と年式の要素がプラスされるからです。しかもお店によって品揃えが全く違うため、なおさら決めるのが難しくなります。

「どれを選べばいいのか」

この問題の解決を手伝ってくれるのが、リサイクルショップの店員です。話しやすそうな店員がいたら声をかけ、自分の希望に合わせて商品を絞り込んでもらいましょう。

・どれくらいの状態なら許容できるか
・何色の冷蔵庫がいいか
・大きさはどれくらい必要か(普段冷蔵庫に何を入れているか)
・どれくらいの期間使えたらいいか
・予算はいくらか など

こうした相談に乗ってくれる店員は、他のことにも親切に対応してくれるはず。

信頼できるリサイクルショップがあれば、購入後や他の中古家電を買う際にも安心して買い物ができるので、ぜひ一度は相談してみることをおすすめします。

店長のアドバイス

伝えた予算では欲しい商品が見つからない場合、 「あと◯◯◯◯円上げたらどんなものがありますか?」と聞いてみると欲しい商品が出てくることがあります。

ぜひ試してみてください。

まとめ

なるほど、この5つを押さえておけば失敗はしないんだね。


そうね。きっと満足の行く買い物ができると思うわ。


いつもありがとう、くるり!


どういたしまして〜。

中古冷蔵庫は正しい買い方さえ知っていれば、新品を買うよりもはるかに安く冷蔵庫を手に入れることができます。ここで紹介したポイントをよく理解して、賢く買い物をしましょう。

もし今手元にある冷蔵庫をどうするか迷っているのなら、購入を検討しているリサイクルショップに相談してみましょう。

たとえそれが動かない冷蔵庫でも、お店が回収してくれたり、提携する不用品回収業者に回収を依頼してくれたりする場合があります。

もしリサイクルショップで対応してもらえないようなら、自分で直接不用品回収業者に依頼するのもアリ。

リサイクルショップが回収する場合でも、不用品回収業者が回収する場合でも、回収料金のほか法律で定められたリサイクル料金が必要になりますが、自宅にいながらにして要らない冷蔵庫を処分することが可能です。

詳しい方法については冷蔵庫処分にお困りの方必読!冷蔵庫処分方法を徹底比較!で解説しています。またリサイクルページなら依頼できる業者を簡単に探すことができます。ぜひ活用してください。