はっくしょい!ずびずび……。
どうしたの、そんなに鼻垂らして。花粉症?
そうなんだよ。もう家の中でもこんな調子だから、本当に辛いよ。
空気清浄機は使ってるの?
使ってるんだけど、全然効いてる気がしないんだよね。
その空気清浄機、もう寿命を過ぎてるんじゃない?
え、どういうこと?
長い冬が終わり、いよいよ春。それは同時に花粉の季節の到来でもあります。外出時に花粉症の症状が出るのは仕方ないとしても、自宅でくらいは快適に過ごしたいものですよね。
空気清浄機はそのための必須家電です。しかし今使っている空気清浄機は、果たして何年前に買った製品でしょうか。
古い空気清浄機は経年劣化で性能が落ちるだけでなく、新たに開発された最新技術の恩恵を受けることもできません。
そのため昔から使っている空気清浄機を使い続けるのではなく、買い換えることで劇的に花粉の季節を快適に過ごせるようになる可能性があるのです。
以下では空気清浄機の適切な買い替え時期を解説するとともに、古い空気清浄機の正しい処分方法についても紹介します。
空気清浄機の寿命は使い方で大きく変わる
空気清浄機の耐用年数は、税法上6年とされています。また、近年の空気清浄機に関してはメーカーなどがフィルターの寿命に合わせて平均で10年程度は使い続けられるように設計しているようです。
しかしこれはあくまで目安。実は空気清浄機の寿命は、使い方次第で5年以上も短くなってしまうのです。
例えばSHARPのホームページでは、「フィルター寿命10年は日本電機工業会規格(JEM1467)に基づいて、1日にタバコの煙5本相当の粉じんを吸った場合、集じん能力が初期の50%になるまでの時間を目安としている」という旨が書かれています(空気清浄機 Q&A情報参照)
室内に舞う粉じんは、当然ながらタバコの煙だけでなく、ホコリ、花粉、PM2.5など様々です。そのため通常の使用に加えて、頻繁にタバコの煙などの吸うような環境で使用を続けると、フィルターの寿命が極端に短くなってしまう可能性があります。
実際、使い始めて1年や数ヶ月で性能が大きく落ちてしまうような場合もあるようです。
タバコの煙の他にも、揚げ料理を頻繁に作るような家庭で、キッチンに空気清浄機を置いているような場合も、寿命が短くなる傾向があります。
もちろんこうした使用環境に注意するとともに、定期的なフィルター掃除を行なっていれば、寿命を引き伸ばすことは可能です。しかしどんなに丁寧に使っていたとしても、年を経るごとに性能が低下していくことには変わりありません。
例えば、
・電源が入っているのに部屋の臭いがなかなか消えない。
・長時間動かしていてもプレフィルターにホコリがつかない(空気を吸っていない)。
・自動運転にしているのに、部屋の臭いが強くなっても挙動が変わらない(センサー不良)。
といった現象が見られるようになったら、買い替えのタイミングでしょう。
古い空気清浄機では“力不足”な理由とは?
また前述のような問題が起きていなくても、長年同じ空気清浄機を使っているのなら買い換える価値は十分あります。というのも、他の家電と同じで空気清浄機の技術は毎年のように進化しているからです。
政府統計によれば、日本では2013年に5世帯中2世帯が空気清浄機を持つようになったとされています。ちょうどテレビなどでPM2.5が問題視された頃のことです。
そのため、2013年以降に空気清浄機を買ったという人も多いのではないでしょうか。
ではここで、2013年に発売になったSHARPのプラズマクラスター加湿空気清浄機と、今年(2022年)発売された最新のプラズマクラスター加湿空気清浄機の性能を比較してみましょう。
例えばそれぞれに搭載されたプラズマクラスターの性能だけでも、以下のような違いがあります。
プラズマクラスター7000(2013年製) | プラズマクラスターNEXT(2022年製) |
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浮遊カビ菌、浮遊ウイルス、浮遊菌、浮遊アレル物質、浮遊花粉アレル物質、タバコの付着臭、衣類に付着した汗臭、部屋干し衣類の生乾き臭に効果。 | ・左記に加えて、付着カビ菌、付着ウイルス、付着花粉アレル物質、お肌にツヤを与える、付着ニオイ原因菌、付着したペットの皮膚特有の菌、付着排泄物臭に効果。 ・さらには静電気を抑えて花粉などの微小な粒子の付着を抑制する除電スピードは約9倍、タバコの付着臭の分解・除去スピードは約3倍。 |
他にも最新機種は従来よりも強力な加湿量や、性能を維持するためのプレフィルターの自動掃除機能など、2013年製にはなかった性能を備えています。
ただでさえこれほどの性能差があるうえ、何年も使われてきた古い機種と最新技術を搭載した新品では、空気清浄効果には大きな差があるはず。
このように考えると、古い空気清浄機では単純に力不足だと言えます。だからもし毎年のように花粉に苛まれているのであれば、買い換える価値はあるのです。
古い空気清浄機の正しい処分方法を知ろう
空気清浄機を買い換えると言っても、古い清浄機をそのまま置いておけるスペースがある家は少ないのではないでしょうか。
スペースがあって、かつまだ正常に動くのであれば、新しい空気清浄機との二台置きもアリですが、そうではないのなら古いものを処分しなければなりません。
この際の選択肢は3つ。第一に販売店に引き取ってもらう、第二に自治体の粗大ゴミ回収サービスを利用する、第三に不用品回収業者に引き取ってもらう、です。
以下ではそれぞれのメリット・デメリットを解説します。
販売店の引き取り
最も楽であり、効率が良いのは、新しい空気清浄機を購入したお店の引き取りサービスを利用することです。
小型・大型に関わらず、新しい空気清浄機と交換する形で古いものを引き取ってくれるため、自宅にいながらにして全ての手続きが完了します。
費用は販売店によって異なりますが、冷蔵庫などとは違いリサイクル料金がかからないため、比較的安く済みます。
デメリットは通信販売で購入した場合に、古い空気清浄機の引き取りサービスを実施していないお店がある点です。この方法での処分を考えている場合は、あらかじめ購入前にチェックしておきましょう。
自治体の粗大ゴミ回収サービス
自治体によって変わりますが、小型の空気清浄機であれば可燃ごみ、もしくは不燃ごみとして捨てることができます(自治体のホームページなどで要確認)。ゴミ捨て場まで運ぶのが手間でなければ、この方法が一番コストがかかりません。
しかし大型の空気清浄機の場合は、他の粗大ゴミと同じように事前に回収の日付・場所を指定したり、有料の粗大ゴミ券を貼付して運び出したりする手間がかかります(粗大ゴミ券は数百円程度)。
自治体の粗大ゴミ回収サービスを利用する手順については、【体験記】大阪市の粗大ごみ収集にインターネットから申し込んでみたら、めちゃくちゃ便利だったでも解説していますので、参考にしてください。
新しい空気清浄機を通信販売で購入したなどの理由で販売店の引き取りサービスを利用できない人で、かつ回収までの手間が気にならない人であれば、最も低コストで古い空気清浄機を処分する方法です。
不用品回収業者の引き取り
これに対して、「回収までの手間が面倒だ」という人におすすめなのが、不用品回収業者の引き取りサービスです。
民間業者のサービスなので、どうしても自治体の回収サービスより費用がかかります。しかし電話1本で玄関先まで来てくれて、古い空気清浄機を持って行ってくれるので、手間はほとんどかかりません。
時間の融通も効くので、出勤前の早い時間や仕事終わりの遅い時間に対応してくれる業者もあります。自治体のサービスのように「朝一番にマンションの下のごみ収集場所まで持って行かなければならない」などの縛りがないのも便利です。
仮に同じタイミングで引き取って欲しい家電・家具があるのなら、自治体のサービスと比較するとなおさら便利な選択肢になります。
場合によっては引き取りをお願いする家電・家具に買取価格がついて、回収料金から割引になったり、逆にお金をもらえたりする可能性もあります。
また、ネックとなる費用についても、リサイクルページで各業者に見積もりを出せば、できるだけ安く引き取ってもらうこともできます。
どの方法がベストかは人によって変わります。自分の状況に合わせて、これが良いと思う方法を選びましょう。
まとめ
早速空気清浄機を最新の製品に買い替えて、今あるものは処分するよ!
花粉症対策は他にも色々あるから、空気清浄機の買い替えと一緒に実践することで楽しい春にしたいね。
うん、そうだね!
寒く、憂鬱な冬が降り、せっかく暖かい春がきたというのに、また花粉で憂鬱な気分になるなんて、そんな悲しい話はありません。
抗アレルギー薬や目薬の準備はもちろんですが、家の中で快適に過ごすためにも空気清浄機の買い替えを検討してみてはどうでしょうか。