withコロナの時代、公私ともにオンラインでのコミュニケーションの必要性は、ますます高まっていくことは間違いありません。これはリサイクルショップも同じです。

従来の店頭でのコミュニケーションだけでなく、オンラインツールを通じたお客様とのコミュニケーションを充実させられるかどうかが、売上に大きな影響を与えるようになるでしょう。

しかしオンラインツールは無数にあるため、選びきれないという事業者や、「問い合わせがたくさん来て、オンラインの対応に追われてしまうようになったら……」という不安から、導入をためらっている事業者もいるのではないでしょうか。

そこで今回は、非常にコストパフォーマンスに優れたツール「LINE公式アカウント(旧LINE@)」の紹介をするとともに、実際に同ツールを活用している会員様に教えていただいた、オンライン対応効率化の施策について紹介します。

INDEX
  1. 「LINE公式アカウント」は他店との差別化に効果的なツール
    1. LINE公式アカウントとは?
    2. LINE公式アカウントでできること
  2. JRITS会員様に聞いた「LINE公式アカウント」の効果的な使い方!
    1. 導入しただけでは「見込み客からの問い合わせは1割未満」
    2. 困った問い合わせが激減する「リッチメニュー」機能とは?
  3. まとめ

「LINE公式アカウント」は他店との差別化に効果的なツール

丸印を掲げる女性

LINE公式アカウントとは?

月に8,600万人以上(平成31年時点の日本人口の68%以上)が利用するLINE。これらのユーザーに事業者がアプローチできるツールがLINE公式アカウントです。

月額固定費は無料。アカウントに登録したユーザーに送るメッセージの数など、使った機能に応じて課金されるシステムなので、事業者にとっては「試しに使ってみる」がしやすいツールと言えます。

LINE公式アカウントでできること

LINE公式アカウントでできることは、主に以下の5つです。

集客・プロモーション メッセージ配信 登録ユーザーに対して、テキストやスタンプ、画像、動画など、様々な種類のメッセージを送ることができる。一斉送信も可能。
クーポン・抽選 「友達登録」などを条件にクーポンを発行したり、抽選を開催したりすることができる。
ショップカード LINE上でデジタルのポイントカードを発行することができる。
コミュニケーション チャット 通常のLINE同様に、チャット形式でのメッセージのやりとりが可能。画像や動画を使った問い合わせに簡単に対応できる。
自動応答メッセージ 定型文の登録・送信のほか、キーワードに反応して自動でメッセージの送信、AIによる応答機能を利用することもできる。

より詳しい内容は無料で使えて集客や営業に大活躍!LINE@の特徴とできることでも解説しているので、LINE公式アカウントの強みや、このツールを使ってできることについてもう少し詳しく知りたいという人は参考にしてください。

2年前の記事なので、数字の変動やサービス内容の変化も多少はありますが、いずれの場合も使い勝手やメリットが良くはなっても悪くはなっていないので、安心してお読みください。

JRITS会員様に聞いた「LINE公式アカウント」の効果的な使い方!

右肩上がりの矢印

導入しただけでは「見込み客からの問い合わせは1割未満」

「LINE公式アカウント」は多くの事業者が活用しているツールですが、現時点で活用しているリサイクルショップは多くありません。そのため「LINE公式アカウントに対応しています」と打ち出すだけで、他店との差別化を図ることができます。

しかしLINE公式アカウントにもデメリットはあります。単に導入しただけでは、買取・販売につながらないような問い合わせが大半になってしまうのです。

事実、同ツールを活用している会員様も「当初は見込み客からの問い合わせが1割未満だった」とおっしゃっています。他の問い合わせ内容としては「買取不可品の問い合わせが7割、販売に関する要領を得ない問い合わせが2割くらい」とのこと。具体的には、

・2000年製のテレビを買い取って欲しいんだけど、いくらくらいになる?
・単身用の冷蔵庫はありますか?
・冷蔵庫、30ℓ、きれい(という単語だけ送られてくる)

といった問い合わせが毎日のように届いていたのだとか。「こちらの返答に対してリアクションがあったらいいほうで、無言でブロックする方も多い」という状況だったそうです。

困った問い合わせが激減する「リッチメニュー」機能とは?

リッチメニューの実践例

こうした問題を解決したのが、無料で使えるLINE公式アカウントの機能「リッチメニュー」です。上の画像は、今回ご協力いただいた会員様が使用しているLINE公式アカウントの実際の画面です。

画面下部に「販売」「買取」「配送・設置」というボタンが配置されているのが見えるはず。これがリッチメニューです。

このボタンには自店ホームページ上のブログ記事のリンクが貼られており、そこでは「どういった情報をお店に伝えれば、お客様が希望する商品を案内しやすいのか」「買取不可品、買取可能品はどうやって見分けるのか」などが説明されています。

「たったこれだけ?」と思うかもしれません。しかし会員様によれば、たったこれだけのことで問い合わせの質が格段に高まったそうです。というのも、リッチメニュー設置の前後で次のようなコミュニケーションの効率化が行われたからです。

リッチメニューによる対応の効率化

上図の例は買取不可品の例ですが、買取可能品の場合は最初から「メーカーは**、年式は**で、要領は**ℓで…」といった具合に、見積もりに必要な情報を送ってくれるようになるため、やりとりの回数が減って効率的になります。

リッチメニューの設定自体は非常に簡単。LINE公式アカウントの「LINE Official Account Manager」のウェブ管理画面から、タイトルや表示期間、テキスト内容の設定などをすればすぐに実装できます。

詳しくはLINEの公式コラム【公式】リッチメニューの活用法│作成から設定方法まで解説で説明されているので、実際にLINE公式アカウントを運用し始めて、リッチメニューを設定したいという人は、こちらを参考にしてください。

まとめ

LINE公式アカウントは、リサイクルショップが集客やプロモーション、そしてお客様とのコミュニケーションをするにあたって、かなりコストパフォーマンスの高いツールです。

とはいえ、単にLINE公式アカウントを導入するだけでは、買取・販売につながらないような問い合わせが増加してしまい、オンライン対応でスタッフが疲弊してしまうだけ。したがって、LINE公式アカウントを導入する場合は、あくまでも効率を重視して活用する必要があります。

今回紹介した「リッチメニュー」機能は、JRITS会員様が実際に効果を体験しているだけあり、効率化に大きな効果のある施策です。導入した際は、ぜひ活用してください。