主に新型コロナウイルス感染症の影響で、実店舗以外の新しい販路を探しているリユース事業者も多いはず。
定番の販路といえばヤフオク!などのオークション・フリマサイトですが、販路は多いに越したことはありません。
C to C向けのレンタルプラットフォームを提供するアリススタイルは、2020年6月17日からレンタルした品物をそのまま購入できる「Rent&Buy」というサービスをスタートさせました。
このサービスには、リユース事業者からの在庫品の出品も認められているため、今ある販路にプラスする形で活用できる可能性があります。
以下ではこの「Rent&Buy」型のサービスについて事例をもとに紹介するとともに、アリススタイルの具体的な活用方法やデメリット・注意点などについても説明します。
「アリススタイル」は新たな販路になる!
リユース事業者がオンラインで集客をする場合、利用者数の観点からヤフオク!などのオークション・フリマサイトがメインになってきました。
しかし実店舗での集客がとても難しくなっている今、新たな販路が必要になっています。
アリススタイルは、今後そうした新しい販路の選択肢の一つになる可能性があるプラットフォームです。
「Rent&Buy」型はRentio(レンティオ)も導入済み
アリススタイルが新たに導入した「Rent&Buy」。しかし実はすでにこのタイプのサービスを展開しているプラットフォームがあります。それはカメラ・家電レンタルサービスを展開するRentioです。
同社はコロナ騒動を追い風に変えて調理家電のレンタル件数を増やし、昨年対比で売り上げを大きく伸ばしています。
大半はレンタルからの売り上げですが、一部は「そのまま購入」という、試しに使ったカメラや家電を文字通りそのまま購入できるサービスからの売り上げです。
ただRentioのビジネスモデルはB to C。出品者と利用者間の取引ではなく、Rentioと利用者間の取引です。
あくまでリユースビジネスの新しい形を作っているだけで、リユース事業者のためのプラットフォームにはなっていません。
アリススタイルはC to Cが特徴
これに対してアリススタイルの「Rent&Buy」サービスは、C to Cのプラットフォームであることに大きな特徴があります。
この特徴のおかげで、出品者という形をとればリユース事業者でも取引に参加できるのです。
したがって、ヤフオク!などとは別にオンラインの販路を探しているリユース事業者にとっては、新しい選択肢になり得るというわけです。
アリススタイルをどう使う?デメリットや注意点は?
では実際にアリススタイルを利用していくとなると、どのような形で動き出せばいいのでしょうか。
以下ではアリススタイルの活用方法、デメリットや注意点について説明します。
アリススタイルの活用方法
リユース事業者がアリススタイルを活用する場合は、生活家電や調理家電などのレンタル需要の高い商材で、かつ新古品などの状態の良い在庫を出品するのが、有効な活用方法と言えそうです。
例えば6.5万円で買い取った2019年モデルのルンバi7(i715060)を、10万円で店頭に並べるとします。この際の利益は3.5万円です。
一方でこのルンバを店頭に並べず、週4000円のレンタル料金でアリススタイルに出品したとします。
すると17週を超えたところで売上が仕入れ値を超え、26週間から10万円で販売した場合よりも利益が大きくなります。
仕入れ値 | レンタル期間 | 利益(売上) | |
---|---|---|---|
10万円で店頭販売 | 6.5万円 | ー | 3.5万円(10万円) |
週4000円でレンタルに出品 | 17週 | 3000円(6.8万円) | |
26週 | 3.9万円(10.4万円) |
1年は52週ですから、半年レンタルされれば販売するよりも儲けが出るというわけです。
「Rent&Buy」サービスを通じて売れれば、利益を生み出し続けない代わりに一気に利益を得ることができますし、レンタル品としての人気がなくなってきたときの在庫処分にも使えます。
レンタル需要のない在庫は店頭やオークション・フリマサイトで販売、レンタル需要のある在庫はアリススタイルで利益化し、その後格安で販売。
こうした形にすれば、アリススタイルを利益増の施策として有効活用できる可能性があります。
アリススタイルのデメリット・注意点
ただし、アリススタイルにもデメリットや注意するべき点があります。
・手数料がかかる(セルフ出品:売上の15%/代行委託出品:売上の50%)。
・セルフ出品の場合、出品・発送・受け取り等の業務が発生する。
・カテゴリー、発売日などによっては保険(※)対象外商品がある。 など
※レンタル中に商品が破損した場合などに、運営側が保険を利用して修理・交換・新品提供してくれる。
手数料に関してはどこのサイトでも必要ですが、出品から取引までを全て運営側に代行してもらうサービスを利用すると、売上の50%が手数料として差し引かれてしまいます。
個人であれば気にならない金額かもしれませんが、事業者としては見過ごせないコストです。
よほど人手が足りない場合を除き、セルフ出品で発生する業務に甘んじて対応する必要があるでしょう。
また、アリススタイルで取引されるレンタル品には、東京海上日動火災保険株式会社の保険が適用されますが、中には保険適用対象外の判定を受ける場合があります。
もし在庫が保険適用対象外の場合は、取引時のリスクを考えたうえで出品するかどうかを判断する必要があるでしょう。
まとめ
新型コロナウイルス感染症の影響が続く限り、以前のような実店舗での集客は簡単なことではありません。それならば、オンラインでの消費者との接点を増やすほかないでしょう。
アリススタイルは、そのための一つの選択肢となり得るプラットフォームです。この記事を読んで興味を抱いた人は、ぜひ同社のサービスサイトからより詳しくリサーチしてみてください。