洗濯機って唐突に壊れるよね……。ああいうとき洗濯機の処分方法を知っておけば、少しは慌てずに済むだろうな。

あら、こんぶ、知らないの?

え、えーっと……粗大ゴミとして捨てる……?

大外れ。洗濯機は家電リサイクル法に従って処分しなきゃいけないし、処分方法によっては大きく費用が変わることもあるのよ。

じゃあ正しい方法を知らないと、損をするってこと?

まあそうね。じゃあ今日は洗濯機のお得な処分方法について説明しましょうか!

毎年のように新しい製品が販売されている洗濯機ですが、いざ処分するとなるとどのような方法が正しい方法なのかを知らない人も多いのではないでしょうか。

しかし洗濯機はテレビエアコン冷蔵庫と同じく、家電リサイクル法の対象品目となっています。そのため家電リサイクル法に従って正しく処分する必要があります。

ところが家電リサイクル法に従った処分方法にはいくつか選択肢があり、その方法次第で処分のための費用が大きく変動するのです。ここでは家電リサイクル法で定められている洗濯機の一般的な処分方法を紹介するとともに、そうしたお得な処分方法を3つ紹介します。

INDEX
  1. 洗濯機を処分する前に知っておくべき家電リサイクル法の知識
    1. 基本的な洗濯機の処分方法
    2. 洗濯機の処分料金
  2. 洗濯機をお得に処分する方法3選
    1. リサイクルショップ・不用品回収業者に買取してもらう
    2. インターネットオークションを利用する
    3. 新しい洗濯機の買い替え時に家電量販店に下取りしてもらう
  3. まとめ

洗濯機を処分する前に知っておくべき家電リサイクル法の知識

まずは家電リサイクル法に基づいて、最も基本的な洗濯機の処分方法について知っておきましょう。またその際は法律で定められたリサイクル料金が必要になるので、だいたいいくらくらいかかるものなのかについても把握しておきましょう。

基本的な洗濯機の処分方法

ドラム式洗濯機

家電量販店に引き取りを依頼する

洗濯機メーカーなどのホームページを見ると、洗濯機を処分する場合は販売店に引き取りを依頼するよう書いてあります。

これは家電リサイクル法の基本として、以下の流れが作られているからです。

・消費者から販売店が使わなくなった洗濯機を引き取る。
・販売店は引き取った洗濯機をメーカーや、メーカーが委託した業者などに引き渡す。
・メーカーやメーカーから委託を受けた業者は、その洗濯機をリサイクル資源として適切に処理する。

したがって最も基本的な洗濯機の処分方法は、「家電量販店に引き取りを依頼する」だと言えます。この場合は後述するリサイクル料金の他に、販売店やその委託業者に運搬料金を支払う必要があります。

指定引き取り場所に自ら持ち込む

また各自治体に設けられている指定引き取り場所に自ら持ち込むという方法もあります。この場合の手順は以下の通りです。

1.郵便局でリサイクル料金を支払い、家電リサイクル券を受け取る。
2.指定引き取り場所を確認する。
3.家電リサイクル券の排出者控片を切り取り、現品貼付用片を洗濯機に貼る。
4.製品を指定引き取り場所まで運搬し、引き渡しを行う。
参考:一般財団法人家電製品協会 家電リサイクル券センター

この方法では必要な費用はリサイクル料金だけになるので、家電量販店に引き取りを依頼するよりも安く済ませることができます。ただしそのぶん手間と時間がかかるうえ、運搬用の車も必要になります。そのため、この方法で洗濯機を処分できる人は、どうしても限られてしまうでしょう。

洗濯機の処分料金

では具体的に洗濯機の処分料金はいくらくらいになるものなのでしょうか。

リサイクル料金 2,484〜3,202円
参考:一般財団法人家電製品協会 家電リサイクル券センター
運搬料金 1,080円〜
(販売店によって変動)

このようにして見ると、洗濯機の処分には最低でも3,564円はかかるということがわかります。販売店によっては1〜3階建の場合は2,160円、3階以上は+1,080円という料金設定をしているところもありますし、別途訪問回収費という名目で3,000円弱を請求しているところもあります。

「家電量販店に引き取りを依頼する」「指定引き取り場所に自ら持ち込む」は確かに最も基本的な洗濯機の処分方法ではありますが、費用も手間もかかってしまう方法でもあるのです。

引き取りだと費用がかかるし、持ち込みだと手間がかかるのか……洗濯機処分の道はなかなか険しいんだなあ……。

そうなの。家電リサイクル法に忠実な方法だから安心は安心だけど、ちょっと気が進まないよね。

何か他に方法はないの?

もっちろんあるわよ!

洗濯機をお得に処分する方法3選

がま口財布を持って笑顔になっている女性

ここまで紹介してきた方法では「もう使わない洗濯機を処分したいだけなのに、そこまでお金や手間はかけたくない!」と思う人も多いかもしれません。

そのような人のために、以下ではお得に洗濯機を処分する方法を3つ紹介しています。方法次第では処分費用が0円になったり、今持っている洗濯機によっては逆にお金がもらえる可能性もあります。ぜひ参考にしてください。

リサイクルショップ・不用品回収業者に買取してもらう

一つ目の方法はリサイクルショップ・不用品回収業者に買取してもらうというものです。製造年が1〜3年の新しい洗濯機や、定価が高額な高性能洗濯機であれば、かなりの確率で買取価格がつくはずです。

ただし、この方法を選んだ場合、洗濯機が古かったり、汚れがひどかったりして買取価格が安くなると、家からの運び出しなどの作業料金の方が高くなってしまい、結果的に費用がかかる可能性もあります。

なお、できるだけ高く売りたいという人は、使わなくなった洗濯機の買取基準・買取相場は?高く売るためのコツについてもご紹介!で詳しく説明しているので、そちらも参考にしてください。

また、もしお金がかかる場合でも、前述したような自分で指定引き取り場所に持ち込むような手間はかかりません。加えて大手量販店などに引き取りを依頼すると、引き取りまで数日以上待たされる可能性もあります。しかしリサイクルショップ・不用品回収業者は中小規模の事業者が多いため、フットワークも軽快です。そのため比較的迅速に対応してもらえるはずです。

<違法な不用品回収業者にご注意!>

不用品回収業者には法律に従って正しく営業をしている業者と、法律を無視して違法な営業をしている業者がいます。

不用品回収業者はリサイクルショップよりも色々な販路を持っているため、リサイクルショップでは買い取ってくれないような洗濯機でも買い取ってくれる場合があります。しかしその際、違法な営業をしている不用品回収業者に依頼をしてしまうと、最悪の場合依頼をした人までも罪に問われる危険があります。

そのような事態を避けるには、消費者自身が自分の目で正しく営業している業者と違法な業者を見極める必要があります。そのため、依頼をする際は違法な不用品回収業者ってどういう人たち?見極めるポイントをご紹介参考に、しっかりと見極めるようにしてください。

安く済んだり、楽に済んだりするぶんリスクもあるんだね。

でも消費者が賢くなれば、悪い業者もいられなくなるから、ぜひとも勉強しておきたいところね。

インターネットオークションを利用する

インターネットオークション

リサイクルショップや不用品回収業者の買取価格に納得がいかない場合は、インターネットオークションやフリマアプリを使って、自分の手で中古として販売するという選択肢もあります。

非常に低価格で販売して、送料だけ取引相手に負担してもらえば、リサイクルショップ・不用品回収業者に買取を頼むよりも圧倒的にお得に処分できるでしょう。

しかしこの方法は現時点で洗濯機が正常に作動することが前提条件です。また現時点では作動していても、取引相手が使い始めてすぐ故障する可能性がないわけではありません。

したがって、インターネットオークションやフリマアプリを使って処分する場合は、こうしたリスクを負う覚悟を持ったうえでこの方法を選ぶ必要があります。

加えて「売れるかどうかわからないリスク」「梱包や発想にかかる手間」というデメリットもあります。そのためこれらを避けたいという人は、他の方法を選ぶことをおすすめします。

新しい洗濯機の買い替え時に家電量販店に下取りしてもらう

もし新しい洗濯機に買い替えるという場合は、家電量販店に下取りをしてもらうのがおすすめです。この方法を使えば、新品の洗濯機の価格から下取り料金を差し引いた金額で購入できるため、結果的にお得に古い洗濯機を処分できるというわけです。

ただ大きな問題があります。というのも、大手家電量販店の多くは洗濯機の下取りを実施しておらず、基本的にはリサイクル料金と運搬料金の必要な引き取りになってしまうのです。

洗濯機に関しては「下取りしてもらえればラッキー」と考えておくのが無難と言えそうです。

処分方法にもいろいろあって、それぞれにメリットとデメリットがあるんだね。

そうなの。だから自分に合った方法で処分するのが大事よ。

まとめ

洗濯機の処分と一口に言っても、実際の処分方法は様々です。そのためお得に処分するためには費用や手間、リスクの面から納得のいくものを自分で選ぶ必要があります。

もう使わない洗濯機に対して余計なお金や時間、リスクをとられないためにも、自分にとってベストの方法を選ぶようにしましょう。

なお他の家電のお得な処分方法や、家電リサイクル法の対象家電全般の処分方法、リサイクル料金がかかる理由などについて知りたい人は、【まとめ】テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機…中古家電のお得な処分方法も参考にしてください。